深い睡眠が脳の老廃物を掃除する
ぐっすりと眠ることは、脳の老化予防にも多大な貢献をすることがわかってきました。
最先端の研究によって「睡眠によって脳の老廃物が洗い流されている」ということがわかり、アルツハイマー病など多くの脳疾患の解明や治療に貢献するのではないかと注目されています。
この研究を行ったのは、米国ロチェスター医療大学の共同センター長、メイケン・ネダーガード博士とその研究チームです。
彼らはこれまでにも、脳には、老廃物を排出する独自のメカニズムがある、ということを発見しています。
一般に、体内の老廃物はリンパ液によって排出するシステムがありますが、脳には異物が混入しないよう独自のバリアがあるため、リンパのシステムは脳には及ばないことがわかっていました。
しかし、新たな技術によって、生きた動物の脳の状態を観察することが可能に。
人間に似た脳を持つハツカネズミの脳を観察したところ、睡眠中には脳細胞内に脳脊髄液が流れ込み、古いタンパク質を洗い流して排出していることがわかったのです。
その「お掃除システム」は、起きているときに比べて10倍も活性化していることが明らかに。
この睡眠中のお掃除システムは、特に深い睡眠のときに活発に働きます。
深い睡眠が脳クリーニングのスイッチだった!
認知症など脳疾患の解明につながる可能性も!?
「若いと言われる人があたりまえにやっている16の老けない習慣 より」
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脳の機能にとって神経伝達物質がきわめて重要な存在です。
記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。
その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。
アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。
同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。
通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。
とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。
血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。
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