深い睡眠を導くのは「グリシン」

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深い睡眠を導くのは「グリシン
 
肌や全身の組織の修復を促す「成長ホルモン」の分泌を促し、脳の老廃物をスムーズに排出して脳の老化も防ぐ……眠っているときにこのような健康効果を得るには、深い睡眠を得ることが大切です。
 
深い眠りを導く手段として、最近、注目しているのが「グリシン」というアミノ酸です。
 
グリシンは、筋肉や皮膚など体を構成するアミノ酸の一種で、体内でもつくられます。
食品では、ホタテやエビに多く含まれています。
 
このグリシンは、神経伝達物質としての機能も果たしています。
また、肌の張りを維持するコラーゲンの33%グリシンから構成されています。
さらに、体内で抗酸化物質として働くグルタチオンや、筋肉のエネルギーとなるクレアチニンという物質も、グリシンを材料に作られます。
 
グリシンは、眠りの効果として「すみやかに深部体温を低下させて入眠を導く」ことが報告されています。
入眠時には深部体温が下がり、この下がり具合が急であるほど寝入りも深くなり、睡眠の質が良くなることが知られています。
 
甘味料としても使われるほど甘いアミノ酸なので、サブリメントしてとるときにも飲みやすいのが特徴です。
 
コラーゲンの構成成分ですから、コラーゲンをつくる働きも期待できます。
サプリメントとしてとる場合は、コラーゲンをつくる際に不可欠な「ビタミンC」を合わせてとると、美肌効果が期待できるでしょう。
 
コラーゲンは、肌質を良くするだけでなく、血管や骨をしなやかに、かつ丈夫にする働きがあるので、老化防止にも貢献します。
 
アミノ酸の一種、グリシンは深い睡眠をもたらす。
ビタミンCとの合わせ技で、肌や血管も若返る。
「若いと言われる人があたりまえにやっている16の老けない習慣 より」
 
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 脳の機能にとって神経伝達物質がきわめて重要な存在です。
ドーパミン、GABA、セロトニンがよく知られていますが、アセチルコリンも重要な役割をもつ神経伝達物質のひとつです。
 
記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。
その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。
 
脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。
 
アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。
同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。
通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。
 
レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。
とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。
血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。
なお、レシチンアセチルコリンに合成するには、ビタミンB群が欠かせないため、同時にとることが望ましいのです。
 
また、ビタミンB12は細胞の生成に重要な核酸たんぱく質、認知機能と関係が深い栄養素です。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 
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