自分への「ごほうび」を考えよう

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自分への「ごほうび」を考えよう
 
ごく簡単に言い換えれば、行動に対する「ごほうび」をつける。
専門的には「動機付け条件」「行動のリインフォース(強化)」と呼んでいます。
 
たとえば「毎朝の散歩」の結果をいいものにすることを考えてみましょう
 
おわかりのように「うつ気分の解消、防止」は、習慣化の果ての結果(専門的には「ラストゴール」と言います)です。
それよりも、行動の継続のために考えなければならないのは、1回ずつの散歩そのものに対する結果です。
 
「散歩から帰ってきたら、好きな飲み物を飲む」
 
こんなことでも、充分に「動機付け条件」となります。
 
また、静かで空気のきれいな早朝の街を歩くことは、それだけで気持ちのいいものです。
この「気持ちがいい」という感覚自体が、散歩の「いい結果」にもなり得るのです。
 
さらにごほうびとして考えられるものに「(他者からの)賞賛」というものもあります。
つまり、「ほめられる」こと。
 
「今日も早起きして散歩したんだ。健康的でいいよね」散歩から帰ってきたら、必ず一声かけてもらう……そんな単純なことが、散歩の結果を「いいもの」にします
 
逆を考えてみましょう。
散歩に出かけて帰ってきた。
「また朝からブラブラしてたんだ。近所に変に思われるじゃない」なんてことを言われたら……翌日は散歩にいく気も失せてしまうかもしれませんね。
 
このように、行動の結果が「いい結果」であれば、人はその行動を繰り返します。
逆に「悪い結果」であれば、行動することを止めてしまいます。
「自分へのごほうび」の設定は、習慣化への大きなポイントです。
 
行動を「後押し」するものは何か?
 
 さらに行動を増やすために有効なのが、行動の「後押し」となるものです。
 
 専門的には「行動のヘルプ(補助)」と呼ばれるものです。
 
 これもむずかしく考える必要はありません。
 
 言ってみれば「行動したくなるような工夫」です。
 
 たとえば有酸素運動「ジョギング」を習慣化することを考えた場合……。
 
 行動の後押し、行動したくなる工夫といえば、次のようなことが挙げられます。
 
「お気に入りのカッコいいジョギングウエア」
「自分にフィットした履き心地抜群のランニングシューズ」
「快適に走るための音楽(イヤホン等)」
「走りやすいジョギングコースの設定」
 
 つまり、走ることをより快適にする方法です。
 
 日々のデスクワークにストレスを感じている人であれば、「机周りをきれいにする」「おいしいコーヒーを飲みながら仕事する」あるいは「思い切ってカフェなど別の場所で作業する」というのも、楽しさ、快適さのための簡単なアプローチです。
 
 この「行動のヘルプ(補助)」は、先の動機付けとは異なり、専門的にはABCモデルのA、すなわち先行条件をコントロールするものです
この補助がなければ習慣化はできない、というわけではありません。
ただ、行動自体が「楽しいもの」であれば、人は喜んで行動を繰り返すものです。
 
行動の「ハードルを下げる」
 
 さらに、「行動のハードルを下げる」ということも、習慣化のポイントとなります。
 
 これもまったくむずかしく考える必要はありません。
要は「行動しやすい工夫」です。
 
 たとえば筋トレを習慣化したいと考えている人がいるとします。
もしその人が、日々の筋トレで必ず使うダンベルをいつも押し入れの奥に収納しているとしたら……。
毎回の筋トレでいちいちダンベルを引っ張り出してこなければならず、面倒です。
「行動のハードルを下げる」というのは、この“面倒”“不快さ”を極力少なくして、即行動できるようにする工夫です
 
 ですから、筋トレの場合の「ハードルを下げる」こととは、「ダンベルは出しっぱなしにしておく」というのが正解でしょう。
 
 早起きが億劫という人は、「(朝起きたら)部屋が寒い」という不快さが原因となっている場合もあるでしょう。
そんなときは「エアコンのタイマーを起きる数分前にセットしておき、暖かい部屋をつくっておく」という、これだけの工夫がきわめて有効です。
 
「つらいことだけど、しっかりやらなきゃ」
 
 そんなふうに自分を追い込む必要はまったくありません。
行動が面倒だったり、しんどかったりする場合には、「もっと楽に行動できるように工夫すればいい」……これが行動科学マネジメントのアプローチです
 
行動科学マネジメントの「ABCモデル」
 
人の行動とは、次の3つの要素から成り立っています。
A 先行条件(人が行動を起こすきっかけ。行動する直前の環境)
B 行動(行為や発言)
C 結果(行動した直後の環境変化)
この一連の因果関係を行動科学マネジメントでは「ABCモデル」と呼んでいます。
 
たとえば「部屋が寒いからエアコンをつける」という行動を、このモデルに当てはめてみましょう。
「部屋が寒い」(A)
「エアコンのスイッチを入れる」(B)
「部屋が暖まる」(C)
となります。
「うつ」にならない習慣抜け出す習慣 より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
 
仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。
 
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、ビタミンB12は、葉酸をはじめとするビタミンB群、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒に摂ることが望ましいとされています。
 
ビタミンB12の働き
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