眠りの質を高めるホルモン

イメージ 1
眠りの質を高めるホルモン
深い眠りを促進してくれるホルモン
 
更年期には昼間に優位となる交感神経、夜に優位となる副交感神経のバランスも崩れやすくなります。
寝ている時でさえ、仕事のストレスでびくびくし、常に緊張した状態が続くと、副交感神経がうまく働かず、体が緊張していますので全身の「毛細血管をゆるめる」ことができません。
 
するとメラトニンや成長ホルモンが血液に乗ってうまく運ばれず、免疫機能全体が低下してしまうことになります。
結果としてフリーラジカルも増え、病気にかかりやすくなり、ウィルスなどの病原体やがん細胞が存分に悪さをしやすくなる状態になります。
 
慢性的な睡眠不足が続くと、逆に昼間に眠くなり、今度は交感神経がうまく作動しないことになります。
体がだるくて動きが鈍くなりうつっぽい症状となってしまい、結果的に幸福感をもたらすセロトニンも減ってしまいます。
 
男性、女性ともに更年期障害の背景を探ると、睡眠の問題によく行き着きます
 
食事や運動のほかに睡眠の質の向上を口にするのは、ホルモン・バランスが崩れ始める中高年層が行き着きやすい生活習慣上の問題点だからです。
 
快適な睡眠ライフを満喫するには、ノンレム睡眠レム睡眠がきっちり連動し、ノンレム睡眠の間に分泌された成長ホルモンが、しっかり働くことが理想です。
 
自律神経、ホルモン・バランスとも崩れやすい更年期の方は、一層、睡眠のメカニズムを理解して、できる範囲で結構ですので、最大限の睡眠の質と量を確保することを目指してほしいと思います。
 
一方、このほか、成長ホルモン分泌を促し、深い眠りであるノンレム睡眠を引き起こしてくれる、プロスタグランジンD2というホルモン様物質があります。
 
プロスタグランジンD2は研究テーマの一つで、最近注目されている物質の一つです。
 
プロスタグランジンD2は脳を守る働きをするクモ膜と脊髄液をつくる脈絡叢でつくられます。
脊髄液にのって脳内を循環し、溜まってくるとノンレム睡眠を促すのです。
最近の研究などで、動脈硬化を阻止する作用を有することもわかってきています。
 
プロスタグランジンD2をつくる酵素は血管壁などにも存在し、動脈硬化を起こす物質が増えると、それに対応してプロスタグランジンD2が作られ、動脈硬化をも予防します。
 
更年期あたりになると、加齢とともにいろいろなマイナス要因が重なり、動脈硬化も進みやすくなります。
 
そんな状況に対応するかのように、睡眠を深くし、動脈硬化にも対抗するホルモンが私たちの体内には備えられているところが、ホルモンという制御機構の奥深く、興味深いところです。
 
プロスタグランジンD2についてはまだ研究中の部分も多くあります。
できるだけ早く研究を進め、わかった成果は速やかに還元していきたいと考えています。
「ホルモンを活かせば、一生老化しない より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
 
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
 
ビタミンB12について?
ちょっと使える身近な情報をお届けしています!