ビタミンの不足が血管を「酸化」させる

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ビタミンの不足が血管を「酸化」させる 
 
ビタミンと血管の関係についてお話していきましょう。
 
血管が「酸化」していくことで傷ついていくことは、もうおわかりですか?
 
たとえば、よく悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
 
でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?
 
それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。
LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。
 
ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、酸化LDLは血管に付着しづらくなる。
それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。
 
この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。
 
カラダの細胞の中には細胞の酸化を抑える抗酸化ネットワークというシステムが存在します。
そして、もちろん血管内皮細胞の中にも。
 
このシステムの中核として活躍しているのが、ビタミンです。
 
ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。
 
ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。
 
心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。(Heart vessels2011 Jan 26(1)5-63)
 
この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。
そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。
 
それはビタミンBです。
ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。
 
ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。
 
たとえば、糖分からエネルギーを産生するにはビタミンB1、糖質から産生するにはビタミンB2、タンパク質からできている酵素の働きをあげるにはビタミンB6というように、それぞれ役割が分担されています。
 
もちろん、血管内皮細胞のエネルギー産生、そしてNOの産生にもビタミンBは欠かせません。
 
また、ビタミンBのうち、とくにB6、B12、葉酸は血管に炎症をもたらすホモシステインという超悪玉物質の産生を防ぐ効果もあります。
 
ビタミンは血管の酸化だけでなく、炎症も抑えてくれるすぐれものなのです。
「強い血管をつくる5つの習慣 より」
 
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ビタミンB群が不足するとエネルギーを生み出すことができず、疲れがなかなか回復しなくなったり、細胞の修復機能がダウンして、肌荒れや口内炎が治りにくくなったりするのです。
 
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン活性酸素)が増えるといわれています。
 
なかでも注目が、ビタミンB12です。
古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
 
ビタミンB12は水溶性ですが、脂肪成分と馴染みやすい構造を持っています。
脳はタンパク質とともに脂肪成分を多く含む器官です。
そのためビタミンB12は血液脳関門を通過できるという特徴を持った貴重な栄養素なのです。
 
ビタミンB12は、体にとって重要なタンパク合成と核酸(DNA)合成を司る栄養素です。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
 
ビタミンB12について?
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