セロトニン神経は5つの脳機能に影響を与える

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セロトニン神経は5つの脳機能に影響を与える
 
セロトニン欠乏症になると、どのような症状が表れるかを説明しよう。
それは脳内セロトニンの分泌がどのような脳機能に影響を与えるか、ということと表裏一体である。
 
1.大脳皮質にセロトニンを分泌させて、最適な覚醒状態をもたらす。
したがって、セロトニン欠乏脳になると、朝の目覚めが悪く、1日中ボーッとしている。
 
2.大脳辺縁系セロトニンを分泌させて、ネガティブな気分を解消し、心のバランス・平常心を整える。
セロトニン欠乏脳になると、不安やパニック発作強迫症状が表れ、ちょっとしたことでキレやすくなる。
 
3.自律神経のバランスを整える。
自律神経は、覚醒時に交換神経の緊張が高まって代謝や血圧を上げ、ストレス時には異常に交感神経が興奮して、血圧が異常に上がる。
他方、睡眠時や休息時には副交感神経が優位になって、エネルギーを補給する状態になる。
このバランスをセロトニン神経が整える。
セロトニン欠乏脳になると、低体温症(35度以下)や低血圧症(最高血圧が100以下)などの症状が表れる。
 
4.姿勢筋や高重力筋の緊張を上げて、姿勢や表情をピシッとさせる。
セロトニン欠乏脳になると、トロンとした顔つきで、姿勢も弱々しくなる。
 
5.痛みを脳に伝える経路(痛覚伝導路)をコントロールする。
セロトニン欠乏脳になると、痛みの原因が認められないのに、脳が痛いと感じてしまう。
 
したがって、セロトニン欠乏脳になると、朝の目覚めが悪く、ネガティブな気分が絶えずあって、体調が思わしくなく、外見も弱々しく、不定愁訴がある、という状態になる。
うつ病強迫性障害の患者が示す症状と一致する。
 
このような状態を改善させるには、脳内のセロトニン濃度を薬で高く維持してやればよいわけで、セロトニン再取り込み阻害薬は、まさにその目的で処方される。
当然、内服を始めれば、症状が軽快する。
問題は、症状が軽快して薬をやめると、症状がぶり返すことだ。
それは当然で、この薬は対症療法として開発されたもので、脳内セロトニンを積極的に増やす働きはない。
減らさないようにする働きなのだ。
本質的な治療は、脳内のセロトニン分泌がなぜ減少するようになったか、それを再び活性化させるにはどうしたらよいか、そこがポイントである。
その意味で、薬物による対症療法は本質的ではないのだ。
「自律神経をリセットする太陽の浴び方 より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
 
仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。
 
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、ビタミンB12は、葉酸をはじめとするビタミンB群、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒に摂ることが望ましいとされています。
 
ビタミンB12の働き
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