太陽の光を浴びること、そして運動すること!
うつ病は、「セロトニン神経」の活動が弱ることで発症する病気です。
したがって、うつ病治療薬であるSSRI(選択的セロトニン再吸収阻害薬)は、脳内セロトニンレベルが低くならないようにすることを目的としています。
セロトニン神経の働きが、ストレスや悪しき生活習慣などで抑制されて、セロトニン分泌が減ってしまう、すなわち「セロトニン欠乏脳」になってしまうと、うつ病が発症するのです。
そして、セロトニン神経の活動を弱らせる最大の原因が、やはり「デジタル依存」なのです。
デジタル依存の生活がなぜセロトニン神経の活動を弱らせるのでしょう。
それは、セロトニン神経の「活性化因子」がなんであるかを知ればわかります。
セロトニン神経を活性化させるもの。
それは、
1.太陽の光
2.運動
の二つです。
非常にシンプルです。
お日さまを浴びて、体を動かせば、セロトニン神経は活性化されるのです。
しかし、デジタル依存の生活は、この二つと無縁なのです。
あらゆる動物の生命活動の“要”
「太陽の光と運動……なんだ、そんなことか」と思うかもしれません。
しかし、じつはこの二つは、あらゆる動物の生命活動の“要”なのです。
地球上で生命活動を営むものには植物と動物があります。
植物の生命に不可欠なのは、太陽光と水と空気(炭酸ガス)です。
一方、動物は、その名のとおり、自ら動いて(歩行のリズム運動)獲物を取り、それを噛んで(咀嚼のリズム運動)体内に取り入れ、血液に吸収された栄養物を、吸収によって(呼吸のリズム運動)吸い込んだ酸素を使って全身の細胞にエネルギーとして運びます。
これが動物の生命活動の基本です。
つまり「歩行」「咀嚼」「呼吸」の三つのリズム運動が、生命を維持する基本だということです。
この三つのリズム運動をつかさどる神経機構は「脳間」に存在します。
それらの構造の正中部(縫線核)に「セロトニン神経」が位置しています。
ようするに、歩行・咀嚼・呼吸のリズム運動をしっかり行うとセロトニン神経が活性化されるように私たちの脳はできているのです。
生命活動に直結した運動が、動物である人間の生命力の源になっていて、セロトニン神経がその仲介役を担っているということです。
「医者が教える疲れない人の脳 より」
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
脳を酷使するときにも、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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