ドーパミンは前頭葉のすべてと海馬の働きを高める
ドーパミンという言葉を聞いたことがあると思います。
これは脳内で作られる神経伝達物質の1つで脳内麻薬とも呼ばれていますが、このドーパミンがたくさん分泌されると、前頭葉や海馬の働きがよくなることがわかっています。
では、そのドーパミンは、どんなときに、脳のどこから分泌されるのでしょうか?
中脳に腹側被蓋野(ふくそくひがいや)(別名A10神経核、あるいはVTAともいう)と呼ばれるところがあります。
ここは快感を感じたときに働きます。
腹側被蓋野の神経細胞の軸索は、前頭葉と側座核につながっていますが、気持ちのいい刺激を受けてこの腹側被蓋野が働くと、その刺激が側座核と言うところに伝わって、側座核からドーパミンが分泌されます。
すると、ドーパミンの影響を受けて、運動野の働きがよくなって、運動が力強く、スピートも速くなります。
また、運動連合野が働いて手足を器用に動かせるようになります。
考えたり、決断したりする能力も高まるし、ワーキングメモリーの能力も向上します。
記憶を助ける海馬の働きもよくなります。
腹側被蓋野は前頭葉すべてと海馬の働きをよくする“ツボ”のようなものといえるでしょう。
気持ちのよいことをして腹側被蓋野と側座核を働かせ、ドーパミンを出して前頭葉や海馬の働きを高めましょう。
※ 短期記憶の1つに、「ワーキングメモリー」という特別な記憶があります。
これは、前頭前野(前頭連合野)による働きで、「何かをしようと計画を立て、それに必要なさまざまなことを一時的に覚えておく記憶」のことです。
複雑なことをいろいろ考えて判断して何かを実行するときや、人と会話するときなど、私たちは必ずこのワーキングメモリーを働かせています。
★ 中脳の腹側被蓋野が働くと側座核が刺激されてドーパミンを分泌する。
★ ドーパミンがたくさん出ると前頭葉のすべてと海馬の働きがよくなる。
「脳ボケはNO!脳を悦ばせて生涯現役 より」
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脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成と核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。このシナプスは、年をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのために必要な素材として栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12です。
ビタミンB12は大量かつ配合によって効果的に働き、細胞の再生・修復、神経線維の修復、神経伝達物質の合成、免疫の正常作用などさまざまな働きがあります。
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