認知症の進行を遅らせる食べもの⑬『卵』

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認知症の進行を遅らせる食べもの⑬『卵』
 
●記憶や認知にかかわるホスファジルコリンがもっとも多い
鶏卵は完全栄養食品とよくいわれます。
ビタミンCや食物繊維こそありませんが、ほとんどの栄養素がバランスよく含まれています。
しかも、卵のタンパク質は吸収率97%と良質で、非常に吸収されやすいのです。
 
白や茶、褐色など、卵の殻の色はいろいろありますが、鶏の種類や飼料の違いによるもので、栄養価に差はありません。
また、卵黄の色はカロテノイドで、やはり鶏の飼料に由来しています。
黄色でもオレンジ色でも、栄養価は同じです。
 
鶏卵にもホスファジルコリンが含まれています。
ホスファジルコリンは血液脳関門を通り抜けて脳の神経細胞に到達し、記憶や認知、情報伝達などを助けます。
脳の機能を正常に保つには、ホスファジルコリンを絶えず補給することが大切です。
 
ホスファジルコリンは、大豆や精白米、ナッツなどにも含まれていますが、含有量は卵がもっとも多く、効率的に摂取できます。
 
●妊婦がとると知的能力の高い赤ちゃんが生まれ、頭のよさは生涯持続する?
デューク大学の研究チームの実験によると、妊娠中にコリンを与えられたラットが産んだ子は、与えられなかったラットの子よりも、脳の機能がすぐれていることがわかりました。
成長してからも学習能力が高く、老齢期になっても認知能力の衰えはみられなかったのです。
つまり、妊娠中に母親ラットがコリンを十分にとると、知的能力の高い子が生まれ、生涯それは持続するというわけです。
 
これはラットでの結果ですが、人間の赤ちゃんの脳にも同じような効果をもたらすのではなすかと考えられています。
 
神経伝達物質の一つであるアセチルコリンの生成に、ホスファジルコリンは不可欠です。
ホスファジルコリンが不足するとアセチルコリンが減少して情報伝達がスムーズにいかなくなり、記憶力や学習能力が低下します。
 
アメリカでは、1日にコリンを、成人男性では550mg、成人女性では425mg、妊婦では450mgとるのが適当とされています。
 
70gLサイズの卵1個に、約125mgのコリンが含まれています。
大豆とともに卵も積極的にとるようにしましょう。
認知症 治った!助かった! この方法 より」
 
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現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
また、食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。
胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。
このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働き、そして、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
生活習慣を変えるとともに栄養面の改善も非常に大切です。
 
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