目標となる人に学ぶ―「習慣5」

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目標となる人に学ぶ―「習慣5
 
時間や人生を、どうデザインすればいいでしょう。
 
わからない場合には、自分はこうなりたいというモデルを探すといいと思います。
モデルは、家族や先輩など、身近な存在の場合もあるでしょうし、芸能人や芸術家など、遠い存在になるかもしれません。
もし、それが親しい間柄の人なら、アドバイスや助言を与えてくれたり、役立つ情報体験談を話してくれるなど、いろいろなメリットがありそうですが、対象者はだれでもかまいません。
 
肝心なのは、自分の20年後をできるだけはっきりとイメージすることです。
そのうえで、「こうなりたい」と思う人を決めるのです。
20歳の人なら40歳の人を、40歳なら60歳を、さらに60歳なら80歳の人をモデルに選ぶといった具合です。
たとえいくつになっても、モデルはあなたの人生の師として必要です。
 
モデルとなる人に近づくためには、今何をすればいいか、どのような努力をすればいいか、やるべきこと、選ぶべき道は自然と決まってくるはずです。
もちろん、なぜ自分はこの人をモデルに選んだのか、その理由を自分で分析することも忘れないでください。
 
モデルは、そのときに抱いたイメージによって変わるかもしれません。
とくに若いうちは、多くの夢を抱いて、その夢ごとにモデルを選ぶことになるでしょう。
それはかまわないと思います。
ただし、いいかげんな気持ちで選んではいけません。
 
私は終戦直後に会ったこともないオスラーという医師の伝記や講演集を読んで、私のモデルはこの人だと思いました。
すでに故人でしたから、オスラーの直弟子をアメリカ留学中にたずねていって、オスラーから学んだことを教えてほしいと頼んだのです。
 
さらに、彼の書いたものは全部読みました。
オスラーは、人間形成における習慣の大切さを説いた医師ですが、彼自身、「考える習慣」をプラトンから、「正確にとらえる習慣、観察する習慣」をアリストテレスや、イギリスの外科医ジョン・ハンターから、「読書する習慣」をこれらの三人の師のライブラリーに出入りするなかで学んだと語っています。
 
このようなことを書物で知り、彼が読んだ先人たちの書物も読むことで、より深くオスラーを知ることができました。
そうやって目標とする人から学んでいったのです。
 
このほかにもオスラーは、数々の古典や中世の哲学者や文学者、そして近世の思想家や科学者の思想に触れ、感化を受けた人でもありました。
 
人生の師がこのように勉強家だと、弟子も猛勉強をしなくてはならないので、なかなか大変です。
でも、一つずつクリアーすることで新しい世界へと導かれていきますから、次はどんな世界が待ち受けているか、わくわくすることも多いのです。
「生きるのが楽しくなる 15の習慣/日野原重明 より」
 
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ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。
血液細胞が正常につくられるには、ビタミンB12が必要だからです。
それと同時に、脳神経系の働きにも深くかかわっています。
 
根本的な作用に目を向けると、ビタミンB12は、体内のすべてのたんぱく質を修復する働きを持っています。
とりわけ、脳や神経の修復には、ビタミンB12が不可欠なのです。
 
脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
 
ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々にこわれていきます。
ビタミンB12には、そのこわれたシナプスを修復する作用があるのです。
 
また、脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成と核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
一般にビタミンB類は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
 
現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
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