
「座りすぎ」が死亡リスクを高める
いくら姿勢よく座っていても、座りっぱなしは非常に体に悪いことがわかっています。
8000人の健康な男性を、21年間にわたって調査したところ、テレビの視聴時間や車での通勤時間が長い、つまり座っている時間が長い男性ほど、心臓病による死亡リスクが高いということがわかりました。
座りっぱなしがよくないなら、その分運動をして補えばいいと思うかもしれませんが、この研究結果の怖いところは、たとえ運動をしている人でも、1日のうちで座っている時間が長ければリスクが高くなるということです。
同様の調査はほかにもあります。
2012年、シドニー大学のエイドリアン・バウマン教授らは、22万人の対象者を3年間調査しました。
その結果、1日に合計して11時間以上座っている人は、どれだけ運動をしていても3年以内に死亡するリスクがそうでない人より40%も高かったと報告しています。
また、1日に合計して8~11時間座っている人は、座る時間が4時間以下の人にくらべて、死亡するリスクが15%も高いという結果が出ました。
多くの人は、1日に座っている時間がどのくらいかなど、考えたこともないと思いますが、ある統計によれば、現代人は起きている時間の半分近くを、椅子の上で過ごしています。
時間にすると、9.3時間にもなります。
座りすぎは、寿命を縮めるだけでなく、肥満や糖尿病、心臓病などの病気になりやすいことも明らかになっています。
なぜ座りすぎがよくないのでしょうか。
その結果、肥満や糖尿病のリスクが高まるというわけです。
「座っていても、パソコンなどで作業をしていれば、腕の筋肉を動かすのでは?」と思うかもしれませんが、ハミルトン教授によれば、人間の筋肉の大部分は足や背中についているため、座って腕だけ動かしていても意味がないといいます。
座っているあいだに脂肪燃焼が止まるのだとすれば、どうすればよいのでしょうか?
「筋肉の収縮を開始すれば、脂肪燃焼にかかわる酵素は、また働き始めます。よくないのは、何時間も座りっぱなしでいることです」と、ハミルトン教授は述べています。
つまり、何時間も座り続けるのではなく、途中で立ち上がり散歩などをし、足や背中の筋肉を動かせば、脂肪燃焼効果が再び得られるようです。
目安として、30分ごとに立ち上がり、2分くらい歩くと、健康リスクはかなり下げることができます。
ある研究によれば、30分おきに2分歩くと、半年で7104キロカロリーを消費できるといいます。
体重にすると1キロやせられる計算です。
わずか2分でも、積もれば1キロダイエットになります。
「座るときは姿勢よく、ただし座りっぱなしは厳禁」ということを心がけて、デスクワークに取り組んでみてください。
「疲れない脳をつくる生活習慣 より」
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どのビタミンが不足しても神経は正常に働いてくれません。
また、ビタミン欠乏症が原因で、認知症になるケースがあるそうです。
ビタミンの種類は、ビタミンB1、ビタミンB12、葉酸。
ビタミンB群は協力して働いているため一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
ビタミンが欠乏すると、記憶障害、無気力、集中力の低下、妄想、錯乱の症状が出ることは事実です。
東京武蔵野病院 副院長田中信夫先生によれば、認知症患者の血中ビタミンB12は、通常の人より少ないそうです。
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
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