とった栄養がムダになる食べ合わせに注意!
栄養の吸収率は食べ合わせで変わる
健康のためにどれだけ食べても、とった栄養が全て吸収されるわけではありません。
食材同士の組み合わせや、そのときの健康状態によって、栄養の吸収率は大きく変わってきます。
「カルシウム」を例にとって説明しましょう。
骨や歯のもとになるカルシウムは、体に吸収されにくい栄養素です。
そのため、カルシウムの吸収を助けてくれる別の栄養素や成分と一緒にとることがすすめられています。
例えば「ビタミンD」。
ビタミンDは魚介類や卵に多く含まれており、これらの食材と組み合わせることでカルシウムの吸収をよくすることができます。
また、酢やレモンに含まれる「酢酸」や「クエン酸」にも、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。
「かつお節をかけた冷奴」や「イワシの南蛮漬けは」、カルシウムを含む食材(豆腐、イワシ)に、その吸収を高める食材(ビタミンDを含むかつお節・酢酸を含む酢)を組み合わせた、とても理に適った食べ方といえるでしょう。
逆に加工食品に添加されることの多い「リン」は、カルシウムの吸収を妨げるため、一緒にとることを避けたい栄養素です。
以上のような食べ合わせに加え、胃腸の健康状態にも気配りを、暴飲暴食を控えたり、腸内環境を整えたりしておくことも、栄養を無駄なく吸収するために大切なことです。
食べ合わせで吸収率を上げる
栄養素の吸収率は食べ合わせによって高めることかできます。
相性のよい食べ合わせを意識して、効率よく栄養を吸収しましょう。
◎カルシウムUP
小松菜(カルシウム)+卵(ビタミンD)
小松菜に含まれるカルシウムの量は、野菜の中でもトップクラス。
カルシウムの吸収を助けてくれるビタミンDが豊富な卵との相性は抜群。
◎ビタミンB1UP
豚肉(ビタミンB1)+にんにく(アリシン)
ビタミンB1の吸収を促進するのは、アリシンを含むにんにくやたまねぎ。
組み合わせて食べることで疲労回復効果も高まります。
◎鉄UP
ほうれん草(鉄)+えび(たんぱく質)
ほうれん草など植物性の食品に含まれる鉄は、肉、魚、卵などの動物性たんぱく質と一緒に摂ることで吸収率が上がります。
「栄養素の話 より」
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ビタミンB群が不足するとエネルギーを生み出すことができず、疲れがなかなか回復しなくなったり、細胞の修復機能がダウンして、肌荒れや口内炎が治りにくくなったりするのです。
なかでも注目が、ビタミンB12です。
古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
また、ビタミン欠乏症が原因で、認知症になるケースがあるそうです。
ビタミンの種類は、ビタミンB1、ビタミンB12、葉酸。
東京武蔵野病院 副院長 田中信夫先生によれば、認知症患者の血中ビタミンB12は、通常の人より少ないそうです。
認知症の方に、ビタミンB12を投与すると、ボケ症状、特に感情障害、夜間せん妄、意欲、自発性の障害などの精神障害が軽くなると言われています。
高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
現在60歳以上の2割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
ビタミンB12は胃の内因子という糖たんばくと結合し吸収されますが、年齢とともに胃が小さくなったり胃の状態が悪くなったりして、内因子が
少なくなりビタミンB12の吸収が悪くなってしまうのです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
萎縮性胃炎など胃の病気などで内因子が作れない場合も吸収が困難になります。
しかし、ビタミンB12は大量に摂ることで浸透圧の原理による押し込み効果によって胃の内因子と関係なく吸収されることが分かっています。
吸収率を高めるビタミンB12摂取量の目安は1000μg(マイクログラム)以上と考えられています。
最近では、ケタ違いに大量のビタミンB12を摂取することで、脳神経系にさまざまな効果が認められることがわかってきました。
脳神経系への積極的な作用を期待するには、1日に3000μg(マイクログラム)をとるよう提唱しています。
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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