脳の健康

第1章 セカンドステージに必要な「仕切り直し」の覚悟

第1章 セカンドステージに必要な「仕切り直し」の覚悟 ファーストステージのプライドはいったん脇に置く 正しい謝罪は、社会生活、人間関係を円滑に送るためには必要不可欠なものですが、とくに人間関係においては重要です。 この謝罪も、謝意の言葉「ありが…

第1章 「ありがとう」を口ぐせにする

第1章 「ありがとう」を口ぐせにする エレベーターを利用しているとき、気がつくことがあります。 たとえば降りる際、気を利かせて「開」のボタンを押して、同乗者を先に降ろしてあげようとするのですが、こちらに見向きもせずに降りていく人がいます。 感謝…

第1章 大切なのは、「何者でもない自分」を受け入れて、楽しむこと

第1章 大切なのは、「何者でもない自分」を受け入れて、楽しむこと 定年までのファーストステージで、一定の経済的基盤を築いた人なら、人間関係、経済面でそれなりの苦戦は強いられたとしても、セカンドステージ、70代、80代でも苦戦の程度はある意味で限定…

第1章 「静聴」「傾聴」ができないと、まわりから疎まれる

第1章 「静聴」「傾聴」ができないと、まわりから疎まれる コミュニケーションの中で、まず対立点を見つけて、反対意見や相手の間違いばかりを口にする人がいます。 こういう人はコミュニケーションの輪から次第にはじき出されてしまいます。 「相手が間違っ…

第1章 「否定、無視、固執」より「肯定、尊重、譲歩」という人との接し方

第1章 「否定、無視、固執」より「肯定、尊重、譲歩」という人との接し方 人と接することで脳の活性化を促進するのは、大いに結構なことなのですが、そこで問題になるのは、どういう接し方をするか、です。 ・原則としては、協調性を忘れずに、お互いに上機…

第1章 あなたが「人嫌い」なら、脳力の低下が心配

第1章 あなたが「人嫌い」なら、脳力の低下が心配 「新しいことを面倒くさがる」「いままで通りを続ける」は、高齢者にかぎったことではありません。 30代、40代であっても、そうした2つの傾向が顕著な人は、加齢とともに「ヨボヨボ脳」になるリスクが高いと…

第1章 70歳を過ぎてもハツラツ脳の人がやっていること

第1章 70歳を過ぎてもハツラツ脳の人がやっていること 「初体験」にポジティブに挑む 食事を兼ねた打ち合わせの席で興味深いシーンに遭遇しました。 都内のあるカジュアルなイタ飯屋さんです。 店は客でほぼ満員ですが、ほとんどが20代から40代の女性です。 …

いつまでもハツラツ脳の人……生きているかぎり「健康脳寿命」を維持しよう

いつまでもハツラツ脳の人……生きているかぎり「健康脳寿命」を維持しよう 「○○さん、この前久しぶりに会ったら、すっかり老けたというか、すっかり様子が変わっちゃって……」 こんな話を耳にしたことはありませんか。 いろいろな人が口にする「○○さん」は、実…

脳のしくみを味方につける1日の過ごし方

脳のしくみを味方につける1日の過ごし方 デジタルとアナログの「ハイブリット生活」について、もう少し具体的に説明しましょう。 朝はリモートワークで通勤時間が減った分だけ早起きして、朝日を浴びながら体を動かす習慣をつけます。 これだけでもセロトニ…

デジタルとアナログの「ハイブリッド生活」のすすめ

デジタルとアナログの「ハイブリッド生活」のすすめ 新型コロナウイルスによる感染症が終息したとしても、またいつか別の感染症が人類を襲うことは間違いないでしょう。 人々が都会に密集する生活様式は、あまりにもリスクが大きいことを私たちは身をもって…

ウィズコロナ時代こそ「オキシトシン原理」で生きる

ウィズコロナ時代こそ「オキシトシン原理」で生きる 江戸時代の開国、敗戦によるアメリカ支配――そうしたエポックメイキングな事件を経て、私たち日本人の行動様式や価値観は、すっかり西洋化してしまいました。 ドーパミン原理に染まってしまったのです。 し…

「情けは人のためならず」の本当の意味

「情けは人のためならず」の本当の意味 オキシトシン原理で生きていると、自分自身も楽しめるようになります。 というのも、共感やコミュニケーションというのは、他人のための行為ではなく、お互いの共同作業だからです。 そう確信したのは、知り合いからこ…

“夢の大きさ”ではなく“夢の質”を変える

“夢の大きさ”ではなく“夢の質”を変える 人生の価値観をドーパミン原理からオキシトシン原理に移行するときに、大切なことが1つあります。 それは、夢のレベルを小さくするのではないということです。 たとえば、ドーパミン原理にしたがって「年収1億円稼ぎた…

セロトニン神経こそ、唯一の歯止め

セロトニン神経こそ、唯一の歯止め ドーパミン神経の暴走による依存症を解消するには、どうしたらよいでしょうか。 残念ながら、私たちがドーパミン神経に直接働きかけて分泌量をコントロールするということはできません。 そもそも、それができるくらいなら…

ドーパミン神経と依存症の危険な関係

ドーパミン神経と依存症の危険な関係 ドーパミン神経は、私たちの夢の実現にとってすばらしい働きをしてくれます。 しかし、そこには1つ大きな問題があります。 それがどういう問題かを説明するには、ドーパミン神経が発見されたいきさつを紹介するのが早い…

ドーパミンは夢を叶える意欲の神経

ドーパミンは夢を叶える意欲の神経 「ストレスフリーな脳」になるために、セロトニン神経の働きが重要であると述べてきました。 でも私たちは、ストレスに振り回されずに暮らしていければいいかというと、そうではありません。 やはり、少しはお金を稼ぎたい…

「ドーパミン原理」の幸せと「オキシトシン原理」の幸せ

「ドーパミン原理」の幸せと「オキシトシン原理」の幸せ 幸せになりたいと誰もが願っています。 でも、何が幸せなのかはそれぞれでしょう。 「お金持ちになること」と答えた人は、目標を定めてそれが成就することを幸せに感じるのではないでしょうか。 これ…

オキシトシン効果を高める新しいコミュニケーション

オキシトシン効果を高める新しいコミュニケーション 新型コロナの感染拡大によって普及した新しい生活スタイルの1つに、ビデオ通話やオンラインミーティングがあります。 仕事に限らず、プライベートでも広く使われるようになりました。 すばらしいことだと…

「触れる側」「触れられる側」両方に効果がある

「触れる側」「触れられる側」両方に効果がある 人がペットに対しておこなうグルーミングについて、おもしろい実験があります。 まず、犬を狭いケージに閉じ込めます。 するとストレスが加わりますから、当然ストレスホルモンであるコルチゾールが増えます。…

仕事帰りの「ちょっと一杯」の脳への効用

仕事帰りの「ちょっと一杯」の脳への効用 おしゃべりでオキシトシンが出るということは、日々の生活でたまったストレスが、おしゃべりで解消できることを意味します。 そう考えてみると、仕事のあとのちょっと一杯という習慣は、脳科学的には正解だといえる…

おしゃべりもグルーミングになる

おしゃべりもグルーミングになる オキシトシンが分泌される行動について、興味深い実験があります。 まず、子どもに対して人前でプレゼンテーションをするというストレスを与え、その直後にストレスホルモンであるコルチゾールの量を測ります。 当然、コルチ…

“孫の肩叩き”が喜ばれる理由

“孫の肩叩き”が喜ばれる理由 触刺激によってオキシトシンを合成分泌させるには、どういう触り方がいいかということについては、すでに研究が進んでいます。 もちろん冷たくてはダメで、ぬくもりがある心地よい温度が大切であり、せわしなく触ってはいけない…

「直感力」を鍛える3つの方法 3.グルーミング

「直感力」を鍛える3つの方法 3.グルーミング 一般的にグルーミングというと、ペットをなでることを連想する人が多いでしょう。 しかし、ここでいうグルーミングとは、人間同士で優しく心地よく触れることをいいます。 最近では、タッチセラピー、ヘッドマッ…

「直感力」を鍛える3つの方法 2.呼吸を合わせる

「直感力」を鍛える3つの方法 2.呼吸を合わせる 呼吸を合わせるということもまた、直感力を鍛える効果的な方法です。 日本語には「気が合う」ということばがありますが、これはまさしく呼吸が合っている様子を示しています。 そして、私たちはお互いが呼吸を…

泣くことは究極のストレス解消法だった!

泣くことは究極のストレス解消法だった! 涙を流すことの効果は、前頭前野を活性化するだけではありません。 涙をポロポロと流したあとで、やけにすっきりした気分になった経験はありませんか。 このように、涙にはストレスの緩和という効果もあるのです。 …

大人だけが流せる涙がある

大人だけが流せる涙がある 大人になると、「悔し涙」や「悲しみの涙」さえも人前では流せなくなります。 しかし、その代わりに、大人になって流すようになるのが、正真正銘の「情動の涙」です。 映画やドラマを見て流す涙。 オリンピック選手の活躍を見て流…

成長に応じて涙の意味が変化する

成長に応じて涙の意味が変化する 人間がはじめて泣く場面というと、生後すぐあげる産声を思い浮かべる人が多いでしょう。 でも、産声は確かに鳴いているように聞こえますが、実はあのとき、涙は出ていないのです。 したがって、前頭前野が関連する情動の涙で…

「直感力」を鍛える3つの方法 1.涙を流す

「直感力」を鍛える3つの方法 1.涙を流す 大人は毎日笑うことはあっても、毎日泣くことはまずありません。 しかし、泣くという行為は、直観力を鍛えるパワフルなテクニックなのです。 感動の涙を流している人を対象にして、脳の血流量を測定したところ、前頭…

「直感力」を鍛える3つの方法

「直感力」を鍛える3つの方法 日本においてもっともセロトニン神経を鍛えているのは、お坊さんだと思います。 なかでも、お経を唱えることは、セロトニン神経の活性化に非常に効果的です。 長時間、腹の底から声を出してお経を唱えるために、お坊さんは呼吸…

「ストレスフリー」に生きるための「直感力」

「ストレスフリー」に生きるための「直感力」 「共感力」と「切り替え力」――この2つの前頭前野の機能は、私たちが社会生活を営むうえで、不可欠なものといって間違いありません。 もちろん、ただ生きながらえるだけなら、この2つの働きはなくてもかまいませ…