2013-01-01から1年間の記事一覧

止まっている時間が長いと脳の活動は停滞に向かう

止まっている時間が長いと脳の活動は停滞に向かう 意欲を発生させるためにも、それを維持するためにも、根本的に大切なのは、一言でいえば「行動していること」です。 やる気を起すのが下手な人は、止まって考えている時間が長いのではないかと思います。 脳…

老いじたくは、豊かな食卓から

老いじたくは、豊かな食卓から 人が多く、さまざまなお店がたくさん集まっている都会では会食は簡単にできますが、地方の場合はそうはいきません。 たとえば、私の両親が住んでいる四国では、徳島や松山といった地方都市は別として、ちょっと町から離れると…

口を開けば、心も開く

口を開けば、心も開く 高齢期になると、「食」の問題は、経済的な点だけでなく、買い物や食事に行く体力の点にもあります。 どんな人であっても、自分で出かけるのが大変になる時期は遅かれ早かれ必ずやってきます。 いざというときに、頼れる家族や友人が近…

食の三つの力

食の三つの力 食事とは、単に栄養をとるためのものではありません。 食には、三つの役割があるといわれています。 一つは、栄養素を体内に取り入れて、体をつくったりエネルギー源にする役割。 食の持つ根本的な役割であり、いわば一時的な機能です。 二つ目…

高齢期の問題点は「食」にはじまり、「食」で終わる

高齢期の問題点は「食」にはじまり、「食」で終わる 閉じこもらずに外に出たほうがいいとはわかっていても、なかなかきっかけがつかめないでいる人は多いと思います。 そんな人におすすめなのは、「食」をきっかけにすることです。 たまにはみんなでわいわい…

男の老い方、女の老い方

男の老い方、女の老い方 東京都健康長寿医療センター研究所では、物質的な「閉じこもり」とは別に、心理的な「孤立感」についても調査しています。 人間というものは、人と会っていても孤立感を覚えるときがあります。 閉じこもりではなくても、孤立感を感じ…

「閉じこもり」やすいタイプとは

「閉じこもり」やすいタイプとは おもに男性の話になりますが、会社を定年退職すると日常生活が大きく変わります。 生活の中心は仕事から家庭に、会社から地域に移ります。 そこで、うまく家庭や地域にとけ込むことができれば、その後の高齢期をより楽しく豊…

長い睡眠時間は老化を促進する

長い睡眠時間は老化を促進する 健康長寿にプラスになる要因とマイナスになる要因をまとめたなかで、睡眠時間が長いことは大きなマイナスになることが示されました。 成長期にある若い人なら、睡眠時間が長いことは健康の表れになるのですが、高齢者にとって…

買い物も通院も立派な外出

買い物も通院も立派な外出 高齢者にとっての外出は、体と脳を活性化させる重要な役割があります。 では、そうした役割を最大限に生かすには、どのような目的の外出がよいのでしょうか。 その点についても調査をしてみました。 その結果、拍子抜けされるかも…

「閉じこもり」と認知症の関係

「閉じこもり」と認知症の関係 健康長寿の大敵に「閉じこもり」があります。 年をとると、誰でも出不精になりがちですが、家に閉じこもってばかりいると、一気に老化を促進してしまいます。 現在では、高齢者が家に閉じこもっているのはよくないということが…

体力のある人ほど血管がやわらかい

体力のある人ほど血管がやわらかい 最近、専門家に注目されている健康の指針があります。 それは血管(動脈)の柔軟性でする 同じように、循環器系の健康度を測る指針として血圧がありますが、血圧よりもかなり正確に健康寿命を予測することができます。 調査…

都会の男性と田舎の男性はどちらが足が速いか

都会の男性と田舎の男性はどちらが足が速いか 1990年代のはじめごろ、東京の郊外と秋田県の農村で、高齢者の体力が比較されました。 どちらの高齢者のほうが、歩行速度や握力が優れていたと思いますか? 結果は、東京の高齢者でした。 歩行速度はともかく、…

食べずに運動する危険性

食べずに運動する危険性 実は、運動をするときにも栄養補給は重要なポイントです。 低栄養の人が運動すると、かえって体にマイナスの結果をもたらしてしまうからです。 低栄養の人が運動をしようとしても、それに必要なエネルギーが体内にありません。 食事…

ジョギングは免疫力を上げる

ジョギングは免疫力を上げる 高齢期に適切な運動は、若いときの運動とは違います。 若い人の健康増進や体力づくりには、ジョギング、水泳、サイクリング、エアロビクスのように、たっぷりと酸素を取り入れて行う、いわゆる有酸素運動が効果的です。 高齢者で…

まずは「外出」の機会を増やそう

まずは「外出」の機会を増やそう 歩行速度や握力をはじめ、体力をつけるにはふだんの運動が欠かせません。 でも、一口に運動といっても、必ずしもスポーツジムやプールに行く必要はなく、まずは外出の機会を増やして「体を動かす」という癖をつけることが大…

手足の筋肉を鍛えて血管病の予防を

手足の筋肉を鍛えて血管病の予防を 筋肉をしっかりとつけるには、何が必要なのでしょうか。 その答えもまた、結局は栄養に行き着きます。 タンパク質やカロリーの少ない食事を続けていると、PEM(タンパク質・エネルギー欠乏症)という低栄養の状態になります…

戦後、肉と油で和食の栄養は補完された

戦後、肉と油で和食の栄養は補完された 現在、日本は世界一の長寿国となっています。 ところが、明治から昭和の初期まで、平均寿命は世界でも最下位レベルにあり、終戦前でもまだ55歳に過ぎませんでした。 それが、2010年のWHO(世界保健機関)の発表によれば8…

香辛料、調味料には認知症防止の効果

香辛料、調味料には認知症防止の効果 生姜、胡椒、唐辛子、ウコン(ターメリック)のような香辛料や、オリーブオイル、酢、バジルのような調味料、こうした香辛料や調味料は、単に味をつけるだけの存在なのでしょうか。 いえ、最近の研究では、それだけではな…

牛乳はやっぱり健康にいい

牛乳はやっぱり健康にいい 肉だけでなく牛乳も健康に悪いと主張する学者がいます。 栄養学を学んだ人の一部から、「牛乳のとりすぎはいけない」、なかには「まったく飲んではいけない」という意見まで出てきています。 現在では、一般の人までも、それを健康…

ときにはてんぷらや揚げ物を

ときにはてんぷらや揚げ物を 肉と同時に、油も過不足なくとることが、元気老人の秘訣です。 なかには、揚げ物のように油分の多い食品は、高齢者は避けるべきだという人がいます。 脂分を分解する際に胃に負担をかけるので、その分エネルギーをとられてよくな…

ご飯のおかげで日本は長寿国になった

ご飯のおかげで日本は長寿国になった ご飯ほど優れた主食はありません。 かつては、粗末な食卓にあって、カロリーを補給する重要な役割を負っていました。 そして現在では、和食にも洋食にも合わせることのできる主食として、日本人の健康長寿を支える存在と…

豚肉はビタミンB、内臓系はミネラルが豊富

豚肉はビタミンB、内臓系はミネラルが豊富 高齢者は肉を食べたほうがいいといっても、時と場合によります。 あるテレビ番組に出演して、食事と栄養について話をする機会に恵まれました。 そのとき、出演者のなかに、やや貧血気味の方がいらっしゃいました。…

肉と魚は1対1で食べよう

肉と魚は1対1で食べよう さて、動物性のタンパク源として、肉と魚はどちらがいいのでしょうか。 魚にも大切な栄養素がたくさん含まれています。 だからといって、肉をほとんど食べずに魚ばかり食べているのは考えものです。 肉には、魚だけでは補えない栄…

毎日、粗食の人は老化スピードが64%も速くなる

毎日、粗食の人は老化スピードが64%も速くなる みなさんの毎日の食生活をチェックしてみましょう。 食事はバランスよくとることが大切です。 高齢者は、どうしても食事が単調になりがちです。 しかも、粗食気味になることが多いので、意識して多くの種類の食…

老化しない頭と体をつくる14項目

老化しない頭と体をつくる14項目 毎日の食べ物が高齢者の健康寿命を大きく左右します。 元気老人を目指して、ぜひ食生活を一度見直してみてください。 そのヒントとして、東京都健康長寿医療センター研究所ではこれまでの膨大な疫学調査の結果に基づいて、「…

今からでも間に合う食生活改善

今からでも間に合う食生活改善 人間の集団をずっと追跡して要因を探る研究方法、これを「観察型の疫学研究」といいます。 調査対象の人たちに何かを指導するということはなく、純粋にデータを集めて追跡していくわけです。 これに対して、調査対象に手を加え…

「かくれ低栄養」にご用心

「かくれ低栄養」にご用心 「やせた人は、たくさん食べればいいことはわかった。でも、私は太っているから食べてはいけないはず」――実は、必ずしもそうとはいえないのです。 見た目が太っているからといって、栄養がたっぷりあるとは限らないからです。 太っ…

認知症は脳の栄養不足

認知症は脳の栄養不足 これまでの調査では、栄養状態が認知機能とも関連があることがわかりました。 低栄養の状態が長く続くと、認知機能が低下して認知症になりやすくなるのです。 具体的には、アルブミンやコレステロールの値が低い人を追跡調査すると、そ…

血管壁の老化が招く高齢者の脳梗塞

血管壁の老化が招く高齢者の脳梗塞 心血管病に対する一般のイメージは、栄養のとりすぎによってコレステロール値が高くなり、血液がドロドロになって血管が詰まるというものでしょう。 それが脳の血管で起きると脳梗塞になるわけです。 このタイプの脳梗塞は…

なぜ高齢者は栄養が足りなくなるのか

なぜ高齢者は栄養が足りなくなるのか 高齢者にとって低栄養状態は、健康寿命を縮める重大な問題です。 しかも、低栄養は高齢者に起きやすいという特徴があります。 若い人や中年の人にくらべて、低栄養状態に陥る可能性が格段に高いために、ふだんから注意が…